ヨセフ ギカティラ

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 ヨセフ ベン アブラハム ギカティラ(יוסף בן אברהם ג'יקטיליה Joseph ben Abraham Gikatilla 1248年 - 1305年)は、中世スペインのラビ、カバリストであり、有名な預言カバラー派の創始者であるアブラハム アブラフィアの弟子である。このラビは当時の最も有名なカバリストであり、そのカバラーの奥義の熟達によって、話した言葉が全て現実化するほどだったので、奇跡の師(בעל הנסים)という異名も持っている。

ギナト エゴーズ

 「ギナト エゴーズ(גנת אגוז クルミの園)」は、ギカティラが26歳の時に書いたといわれ、4冊の書に分かれている。本書の題名のギナトは園を、エゴーズはクルミを意味し、この園とはカバラーでは神の領域の、クルミは神秘主義の象徴としてよく使われている。また他の説として、ギナトはカバラーの3つの主な技法、ゲマトリア、ノタリコン、テムラーの頭文字を集めたもので、カバラー全体を表すとも言われる。

 本書はまず神名について、それからヘブライ文字とその母音点についての神秘説を述べている。本書は800年近くほとんど隠され続けた(1度のみ少数が印刷されている)カバラーの文字通りの奥義書である。本訳は、Rabbi Amiram Markel, Yehudah Shimon Markelによる英訳版「HASHEM IS ONE」を基にしている。


ギナト エゴーズ 警告、序説

第1の書
ギナト エゴーズ 1-1 ハ=シェムの御名(יהו/ה)について
ギナト エゴーズ 1-21 エヘ/イェーの御名(אהי/ה)について
ギナト エゴーズ 1-27 ヤ/ーの御名(י/ה)について


シャアレイ オラー

 「シャアレイ オラー(שערי אורה 光の門)」はギカティラの主著で、300の神名を10のセフィロトに区分して説明している。後のイツハク ルーリアはこの書を「カバラーの教え全ての根本的な鍵」と呼び絶賛しており、他にも主要なカバリストらは、いずれも本書を読むのを勧めていた。いわばカバラーとセフィロトの樹の入門書である。本書は16世紀に改宗ユダヤ人のパウロ リッコによってラテン語訳もされ、ロイヒリンも論敵に対してカバラーを擁護する時に用いていた。
(この訳はヘブライ語の原書からしているので、更新は遅めとなります)


シャアレイ オラー 1 第1の門 第10のセフィラー
シャアレイ オラー 2 第2の門 第9のセフィラー
シャアレイ オラー 3 第3と4の門 第7と8のセフィラー


 

  • 最終更新:2023-12-21 12:56:46

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